
ニュースリリース
沖縄公庫、(株)ナノシステムソリューションズに対し、1億円の出資を実行 ~ハイテク事業者の精密金型受託製造業の展開を支援~
平成28年4月27日沖縄振興開発金融公庫
沖縄振興開発金融公庫(理事長:譜久山 當則)は、4月22日に(株)ナノシステムソリューションズ(本社所在地:うるま市、代表取締役:芳賀 一実、以下「当社」)に対し1億円の出資を実行しました。
【当社の概要】
当社は、半導体製造装置の「マスクレス露光装置」(※1)と「半導体検査装置」(※2)の研究開発・製造メーカーで、平成16年に独立行政法人産業技術総合研究所の支援を受けて設立されました。特に「マスクレス露光装置」は、公益財団法人日本発明振興協会及び日刊工業新聞社主催の第36回発明大賞において、発明功労賞を受賞する等、当社は極めて高度な技術力を有しています。同装置はこれまで研究機関や国内大手企業への販売実績があり、また、「半導体検査装置」は国内のほか国外の大手半導体メーカーへの販売実績を有します。
当社は、平成27年4月までに東京都稲城市から本社機能及び工場を国際物流拠点産業集積地域うるま地区に移転し、沖縄を新たな拠点として国内外への事業を展開しています。なお、当該移転にかかる設備資金等として、当公庫は挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)3億円の融資を実行しています。
(※1)半導体の基板となるシリコンウェーハ上に回路パターンを直接描画で焼き付ける装置。直接描画ができることから
「フォトマスク(金型)」が不要で、微細な加工が可能。
(※2)半導体の基板となるウェーハの表面やエッジの傷等の有無を検査する装置。
【新事業の概要】
今回、当社製マスクレス露光装置の基幹技術である描画機能を応用し、半導体や液晶ディスプレイ等を製造する際に用いられる精密金型の受託製造業を開始します。
従来の精密金型について、半導体製造に用いられる精密金型である「フォトマスク(以下、「マスク」)」を例に挙げると、半導体や液晶ディスプレイ等の製造工程では、マスクに刻まれた回路パターンを紫外線により被写体(シリコンウェーハ)へ転写させる処理(露光)を行います。その際には数枚から数十枚のマスクが必要となりますが、回路パターンが複雑になるにつれ高度な露光技術を要するために、製造コストが高額となる特徴があります。そのため、ほとんどのマスクが採算性の良い大量生産用の電子部品製造向けとなり、少量生産や研究開発を目的としたものに対しては、需要があってもなかなか取り組みづらい等の課題がありました。
当社が計画する精密金型製造は、これまで蓄積してきた「マスクレス露光装置」のノウハウを応用することで、微細な加工が可能となる他、小ロットの需要に対して低コストでの対応が可能となり、中堅以下のメーカーや研究開発機関等からの発注が見込まれます。また、沖縄国際物流ハブ機能を活用し、台湾や韓国といった半導体分野での成長著しいアジアへの積極的な展開をすることで売上の拡大が期待されます。
【本事業における出資の意義】
今回の増資資金は、精密金型受託製造事業の開始に伴う製造ライン増設等の設備資金及び運転資金に充てるものです。
公庫は当該受託製造事業が国内外へ広く展開することで、今後の沖縄での半導体関連産業の裾野の拡がりや、雇用創出等による地域の振興に寄与する点を評価しました。本件出資により、当社の資金繰りの円滑化が図られるとともに財務基盤も強化されます。
なお、今回の出資は沖縄ものづくり振興ファンド有限責任事業組合及びみずほキャピタル株式会社との協調出資です。
<出資先の概要>
<新事業創出促進出資制度の概要>
【当社の概要】
当社は、半導体製造装置の「マスクレス露光装置」(※1)と「半導体検査装置」(※2)の研究開発・製造メーカーで、平成16年に独立行政法人産業技術総合研究所の支援を受けて設立されました。特に「マスクレス露光装置」は、公益財団法人日本発明振興協会及び日刊工業新聞社主催の第36回発明大賞において、発明功労賞を受賞する等、当社は極めて高度な技術力を有しています。同装置はこれまで研究機関や国内大手企業への販売実績があり、また、「半導体検査装置」は国内のほか国外の大手半導体メーカーへの販売実績を有します。
当社は、平成27年4月までに東京都稲城市から本社機能及び工場を国際物流拠点産業集積地域うるま地区に移転し、沖縄を新たな拠点として国内外への事業を展開しています。なお、当該移転にかかる設備資金等として、当公庫は挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)3億円の融資を実行しています。
(※1)半導体の基板となるシリコンウェーハ上に回路パターンを直接描画で焼き付ける装置。直接描画ができることから
「フォトマスク(金型)」が不要で、微細な加工が可能。
(※2)半導体の基板となるウェーハの表面やエッジの傷等の有無を検査する装置。
【新事業の概要】
今回、当社製マスクレス露光装置の基幹技術である描画機能を応用し、半導体や液晶ディスプレイ等を製造する際に用いられる精密金型の受託製造業を開始します。
従来の精密金型について、半導体製造に用いられる精密金型である「フォトマスク(以下、「マスク」)」を例に挙げると、半導体や液晶ディスプレイ等の製造工程では、マスクに刻まれた回路パターンを紫外線により被写体(シリコンウェーハ)へ転写させる処理(露光)を行います。その際には数枚から数十枚のマスクが必要となりますが、回路パターンが複雑になるにつれ高度な露光技術を要するために、製造コストが高額となる特徴があります。そのため、ほとんどのマスクが採算性の良い大量生産用の電子部品製造向けとなり、少量生産や研究開発を目的としたものに対しては、需要があってもなかなか取り組みづらい等の課題がありました。
当社が計画する精密金型製造は、これまで蓄積してきた「マスクレス露光装置」のノウハウを応用することで、微細な加工が可能となる他、小ロットの需要に対して低コストでの対応が可能となり、中堅以下のメーカーや研究開発機関等からの発注が見込まれます。また、沖縄国際物流ハブ機能を活用し、台湾や韓国といった半導体分野での成長著しいアジアへの積極的な展開をすることで売上の拡大が期待されます。
【本事業における出資の意義】
今回の増資資金は、精密金型受託製造事業の開始に伴う製造ライン増設等の設備資金及び運転資金に充てるものです。
公庫は当該受託製造事業が国内外へ広く展開することで、今後の沖縄での半導体関連産業の裾野の拡がりや、雇用創出等による地域の振興に寄与する点を評価しました。本件出資により、当社の資金繰りの円滑化が図られるとともに財務基盤も強化されます。
なお、今回の出資は沖縄ものづくり振興ファンド有限責任事業組合及びみずほキャピタル株式会社との協調出資です。
<出資先の概要>
(1) 企 業 名 | 株式会社ナノシステムソリューションズ | |
---|---|---|
(2) 所 在 地 | 本店 : 沖縄県うるま市勝連南風原5192番地8 支店 : 東京都稲城市押立1033番地4 |
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(3) 業 種 | 電気計測器製造業 | |
(4) 設 立 | 平成16年6月 | |
(5) 資 本 | 増資前 | 資本金 4億3,885万円 資本準備金 3億9,885万円 |
増資後 | 資本金 5億4,382万円 資本準備金 5億382万円 (うち当公庫1億円) |
|
(6) 代 表 者 | 代表取締役 芳賀 一実 | |
(7) 従 業 員 数 | 22名 |
<新事業創出促進出資制度の概要>
(1) 出 資 対 象 者 | 沖縄において ・新たに事業を開始しようとする方 ・事業を開始した日以後5年を経過していない方 ・新たな事業分野の開拓を行う方 |
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(2) 出 資 限 度 額 | 新事業に必要な資本の額の50%以内 |
(3) 出 資 実 績 | 平成14年度より開始された新事業創出促進出資の実績(累計) 58件、20億5,840万円(平成28年4月25日現在) 平成27年度実績 ・(株)ゼロテクノ沖縄 :5,040万円 ・ 沖縄プロテイントモグラフィー(株) :8,000万円 ・(株)OKINAWA J-Adviser :5,000万円 ・(株)沖縄データセンター :1億円 平成28年度実績 ・(株)ナノシステムソリューションズ :1億8千円 |
【お問い合わせ先】
新事業育成出資室 成 島 Tel 098(941)1907
企画調査部業務企画課 宮 城 Tel 098(941)1740
・沖縄公庫、(株)ナノシステムソリューションズに対し、1億円の出資を実行 ~ハイテク事業者の精密金型受託製造業の展開を支援~
・地元紙掲載記事
最終更新日:2016年04月27日